
五十肩に含まれる主な疾患
- 肩峰下滑液包炎(けんぽうかえきほうえん)
肩の関節の動きを良くする袋(滑液包)に起こる炎症。 - 腱板炎(けんばんえん)
- 上腕二頭筋長頭腱炎(じょうわんにとうきんちょうとうけんえん)
肩を動かす腱板や筋肉の腱に生じる炎症。 - 関節包炎(かんせつほうえん)
- 凍結肩(とうけつかた)
- 肩関節拘縮(かたかんせつこうしゅく)
関節を包む袋(関節包)が炎症を起こして縮み、肩が固まって動かなくなる状態。 - 石灰沈着性腱板炎(せっかいちんちゃくせいけんばんえん)
腱板にカルシウムの結晶(石灰)が沈着し、急激な激痛を引き起こす疾患。
五十肩ではない症状
① 強い安静時痛があり全く動かせない
→ 石灰沈着性腱板炎(肩関節周囲炎)・偽痛風・関節炎発作に伴う水腫
② 強い安静時痛があるが肩は動く
→ 頸部神経根症
③ 強い安静時痛があり頸が動かせない
→ 頚椎偽痛風
④ 肩は痛くないが腕が上がらない
→ 頚椎症性筋萎縮症(Keegan型)・腱板断裂
判断
中高齢者の肩の痛みの多くは、レントゲンだけでは原因を特定できないことが少なくありません。
そのため、筋肉や腱、滑液包などを評価できる超音波検査(エコー)が有効なケースも多く、状況によっては重要な診断手段となります。
しかし実際には、肩が痛くても「そのうち治るだろう」と放置してしまう方が多いのが現状です。
いわゆる「五十肩」は一つの病名ではなく、腱板損傷や石灰沈着性腱炎、関節包炎など、さまざまな状態を含んでいます。
つまり、原因によって適切な治療は大きく異なります。
中には、早期に医療機関を受診することで、比較的短期間で改善が期待できるケースもあります。
特に、
・肩の痛みが続いている
・腕が上がらない、後ろに回らないなどの可動域制限がある
このような症状がある場合は、できるだけ早めに医療機関を受診することが重要です。
また、可動域制限に対しては理学療法(リハビリテーション)が非常に有効です。
適切な運動療法や関節へのアプローチを行うことで、痛みの軽減だけでなく、動かしやすさの改善も期待できます。
そのため、診断を受けたうえで、必要に応じてリハビリ通院を検討することをおすすめします。
たとえ強い症状がなくても、まずは正確な診断を受けることが、その後のリハビリやセルフケアを進めるうえでの前提となります。
五十肩は自然に改善することもあり、一般的には1〜2年程度で回復すると言われています。
しかし、適切な対応を行うことで、回復までの期間を短縮できる可能性があります。
肩の痛みや動かしにくさを感じたら、我慢せずに一度医療機関で相談してみてください。

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