むくみは放置して大丈夫?危険な浮腫の症状と受診の目安

見逃し厳禁!体調不良チェック

在宅でよく見かける浮腫ですが、緊急性がある場合もあります。今回は浮腫の緊急時の判断についての説明です。

浮腫とは

むくみ(浮腫)の主な原因は、塩分・水分の過剰摂取、長時間同じ姿勢による血流停滞、運動不足、冷え、ホルモンバランスの乱れです。

血管から染み出た水分が皮下組織に溜まることで起こり、心臓腎臓肝臓などの疾患が隠れている場合や、一時的な生活習慣によるものなど様々です。 

むくみが状態の悪化につながるケースも多く、命にかかわる心臓疾患によって生じている可能性もありますので、むくみに気付いたら早めに循環器内科を受診してください。

浮腫をきたす主な疾患と随伴症状

心不全増悪 : 息切れ 咳 体重増加 両側性

心臓疾患などにより心臓機能が低下し、全身に十分な血液が遅れなくなっている状態が心不全です。

血液量が不足すると腎臓に送られる血液量も減り、尿が十分につくられず水分が体内にたまってむくみを起こします。

足にむくみを起こすことが多く、進行すると肺にも水がたまって息切れや呼吸困難などを生じます。

腎不全増悪 : 乏尿 蛋白尿 両側性

腎臓は血液をろ過して余計な水分や老廃物から尿をつくります。腎臓疾患などで腎臓機能が低下すると、余計な水分やナトリウムを十分排出できない。

大量に蛋白尿によって全身水分バランスをとれないなどを起こし、むくみを生じます。

肝不全増悪 : 黄疸 腹部膨満感 両側性

肝臓は、タンパク質の生成や分解、有害物の分解などの様々な機能を持っています。肝機能障害によってこうした機能が十分に働かなくなるとむくみを生じます。

特に肝臓でつくられるアルブミンが不足する低アルブミン血症になると、血液中の水分が血管外に出てしまうため、むくみを起こします。

薬剤性 : 両側性

深部静脈血栓症 : 色調変化(発赤〜蒼白) 痛み

歩く機会が極端に減ってふくらはぎのポンプ機能が低下し、足の静脈に血液がたまって足のむくみや静脈瘤を生じる疾患です。

足の皮膚のすぐ下にボコボコした血管の塊が浮き出たり、細く赤いクモの巣のような血管広がったりといった症状を起こします。

命に危険が及ぶことはありませんが、悪化すると潰瘍を繰り返すなど足の皮膚の状態が悪化してしまいます。

肺塞栓症を伴う深部静脈血栓症 :

色調変化(発赤〜蒼白) 痛みに加え胸痛、息切れ、咳嗽、血痰、意識消失

座ったまま長時間過ごすなどで血流が悪化すると、足に血栓ができて血流が阻害されて足がむくむ深部静脈血栓を発症することがあります。

この血栓が血流によって肺に運ばれた状態が肺塞栓症です。肺のどこに血栓が詰まるかによって、息切れ、胸の痛み、呼吸困難などの症状を起こし、命にかかわることも少なくありません。

蜂窩織炎 : 発熱 片側 境界明瞭な発赤 痛み 熱感

アレルギー性 : 蕁麻疹 呼吸苦 全身性

在宅でよくある浮腫

廃用性浮腫 : 痛みや麻痺などによる活動性低下 

薬剤性浮腫 : 全ての薬で浮腫をきたす可能性

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
  • 降圧薬 : カルシウム拮抗薬、β遮断薬
  • アンギオテンシン変換酵素阻害薬
  • 甘草を含む漢方薬
  • ステロイド
  • 血糖降下薬 : ピオリタゾン塩酸塩
  • 制吐薬 : ドンペリドン メトクロプラミド
  • 向精神薬 : クロルプロマジン ハロペリドール

受診の目安

片足だけ急に腫れた・痛い」「息苦しい」「1週間以上続く」です。

心不全や腎不全、深部静脈血栓症などの可能性があるため、これらの症状があれば循環器内科や内科へ早急に受診してください。

特に1〜2週間続くまたは短期間での体重急増(1週間で2〜3kg以上)は要注意です

まとめ

在宅で生活している高齢者は浮腫の原因を複数持っている場合があるので、多角的に判断しましょう。

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