- 楽に立ち上がるにはコツがあります
- あなたが椅子からの立ち上がりで困るのどのパターン?
- 筋力トレーニングは前太ももと腰背部の筋力が必要!!
- 今は問題ない人も高齢になったらチェックして『5回立ち上がりテスト』
- それでも難しい場合には、椅子の高さを調整します
- 他の人に立ち上がりをチェックしてもらいましょう。
- 頭がつま先より前にくるとは?
- お尻が浮くとは
- 『お尻が浮かない場合』は膝か体の曲げる角度を変えましょう
- 腰背部や足の筋力が弱い場合もあります。
- 前太もも以外の筋力の付け方
- 【バランス】重心の前方移動をスムーズにする運動
- 椅子から立ち上がった後に『ふらつく』
- 特殊な例:脊柱圧迫骨折時の立ち上がり方
- 立ち上がると言えばトイレ『トイレの環境を整える』
- 家のトイレの環境について
- まとめ
楽に立ち上がるにはコツがあります

立ち上がるときは、
多くの人が真っ直ぐ立とうとしますが、
真っ直ぐ立とうとすると余計に足の力が必要になるのです。
楽に立ち上がるには『斜め前に向かって立ち上がること』が重要です!!
『斜め前に向かって立ち上がる』には、
①背筋を伸ばす
②膝を90°以上曲げる
③お辞儀をする
この3つを意識するだけで立ち上がるのがかなり楽になります。
そして、立ち上がる前に、④浅く座り直すことでもっと楽になります。
あなたが椅子からの立ち上がりで困るのどのパターン?
あなたはどの立ち上がりで困っていますか?
・椅子から立ち上がれない
筋力× 動作×
・たまに椅子から立ち上がれない
筋力△ 動作×
・ 椅子から立ち上がれるが立ち上がった後にふらつく
筋力△ 動作◯ バランス×
自分の状態に合わせて、必要な筋力トレーニングや動作(上記のポイント)、バランスの項目を見てください。
筋力トレーニングは前太ももと腰背部の筋力が必要!!
【スクワット】



前太ももを鍛えるためには
椅子の背もたれを持ってスクワットがおすすめです。
10回✖️3セット
*手を使って足の負担を補助してください。
もしくは、
最初は直立した状態から
お尻を少しだけ下ろす浅いスクワット。
*後ろに転倒しないように椅子に座ったところで行う。 10回✖️2セット
【スクワットが難しい場合】
詳細は下のブログに記載。
踵を10cm浮かせて5秒保持を10回 左右2セットです。
今は問題ない人も高齢になったらチェックして『5回立ち上がりテスト』
元気な人も足の筋力に問題がないかチェック!!
方法:椅子から上肢を使わず5回立ち上がる
【問題がある】
5回連続で立ち上がれない方 筋力が低下
5回立ち上がるのに12秒以上かかる方 転倒のリスクあり
5回立ち上がるのに17秒以上かかる方 移動制限、入院、死亡のリスク
それでも難しい場合には、椅子の高さを調整します
椅子または電動ベッドで楽に立ち上がれる高さは38cm±3cmが目安になります。
もしくは身長の1/4。
椅子の高さが変更できるのであれば、足が床に付き、お尻ができるだけ高い位置にすると立ち上がるのが楽です。座布団を使用するのも良い方法です。
他の人に立ち上がりをチェックしてもらいましょう。
立ち上がる時に見てもらうチェックポイント
・立ち上がる前に背中を伸ばせていますか?
・体を前に倒した時につま先より前に耳がでましたか? 詳細は下記を参照
・お辞儀をした時にお尻が浮いてますか?
頭がつま先より前にくるとは?


お辞儀をした際につま先より前に耳がありますか?
お尻が浮くとは


お辞儀をする時にお尻が浮く位に前に勢いをつける。
『お尻が浮かない場合』は膝か体の曲げる角度を変えましょう
【お尻が浮かず、膝が90度以上曲がらない方】
体の前傾を大きくすると立ち上がりやすいです。
【お尻が浮かず、体の前傾ができない場合】
膝を90度以上曲げると立ち上がりやすいです。
腰背部や足の筋力が弱い場合もあります。
【腰背部の筋力が弱っている場合】
足の筋力に頼りましょう。
【足の力が弱い場合】
腰背部の筋力に頼りましょう。

前太もも以外の筋力の付け方

ふくらはぎや脛の筋肉を鍛えるには座って踵あげ・つま先を上げます。
30回✖️2セット
【バランス】重心の前方移動をスムーズにする運動
【前方へのリーチ動作】
バランスボールをできるだけ前方に転がします。5分

【バランスボールがない場合】
ダイニングテーブルを利用して上記の図のように手を前にできるだけ伸ばします。
椅子から立ち上がった後に『ふらつく』
【たったまま体を捻る運動】
左右10回 ※転倒しないよう注意してください。

【椅子の背もたれで左右の膝を交互に持ち上げる運動】
左右10回

特殊な例:脊柱圧迫骨折時の立ち上がり方
立ち上がると言えばトイレ『トイレの環境を整える』

楽に立ち上がれるトイレの環境のポイントは2つです。
①手すりがあること
②足を引くスペースがあること
手すりがあると重心を前方に移動させやすい。
https://core.ac.uk/download/pdf/35414295.pdf
足を引くスペースがあると太ももの負担が少なく感じる。
家のトイレの環境について
手すりは横向きの手すりと縦向きの手すりがあります。
『横向きの手すり』は握力が弱い女性でも使いやすいです。
『縦向きの手すり』は手の力がある人に向いています。
しかしながら、
脳梗塞の方がトイレから立ち上がる直後は、ふらついてしまうとの報告があります。
そういう場合は、5秒待ってからズボンを上げましょう。
他には、
便座がプラスチックのものとラバータイプのもの
を比較した場合に、ラバータイプで立ち上がりやすいと報告があります。
家のトイレ便座から壁の距離が40cmの場合は膝を大きく曲げて立つと動作がしやすいです。
✳︎トイレで使う捕高便座という立ち上がりを助ける福祉用具があります。
詳細は以下をご覧ください。
まとめ
【立ち上がりで即効性がある方法】
立ち上がる時に体を大きく前傾させるか、膝を大きく曲げる(90°以上)こと
ベッド・トイレ座面を上げること
【手すりのないトイレを楽に使う方法】
今より足の筋力を向上させること
いかがだったでしょうか。普段の生活が少しでも楽になれば幸いです。
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