とろみ食
とろみ食は、
誤嚥のリスクを減らし、安全な食事摂取を可能にすることで、結果的に介護者の負担軽減に繋がります。
とろみ食が助ける4つの効果
① 誤嚥性肺炎の予防
食べ物や水分が喉をゆっくり通過し、誤嚥(ごえん)を防ぐ。常に緊張して見守る精神的な負担や、病気になった際の医療的対応の負担が減ります。
② 確実な水分・栄養補給
むせる心配なく摂取できるため、脱水や低栄養による体調悪化を防ぐ。体調不良に伴う介護の手間や負担の増加を防げます。
③ 食事介助の効率化
食品が口の中でまとまりやすくなり、介助作業がスムーズに進む。食事にかかる時間や手間(時間的・肉体的負担)を減らせます。
④ 利用者のQOL(生活の質)向上
安全に食事ができることで、食べる喜びや安心感が得られる。介護拒否の減少や、コミュニケーション円滑化など、介護環境が改善されます。
とろみ食をすすめていた看護師のその後…
訪問看護に携わる方は、
飲み込みにくくなってきた高齢者に食事の際にとろみをつけることを勧めます。
この方が、親の介護をするようになって自分が勧められる側になり、1番負担と感じたのはとろみをつけることでした。
とろみ剤にもいろいろある
Googleで「とろみ剤 おすすめ」と検索すると比較したサイトがありました。
そのサイトの1番のおすすめはこのとろみ剤です。
理由は個包装になっており、初心者でも使いやすい。また値段もちょうど良い(1回四円程度)。
味の変化の検証において、味が変わらなく、お茶の渋みがなくなったと評価されています。
デメリットとしては個包装は初心者のうちは便利なようですが、慣れてくると時間がかかります。
慣れてきた方にはこちらがおすすめ。時間の短縮が望めます。
使用時の重要な注意点
誤った使用方法は、かえって危険につながります。
- 濃さの調整が必須
- とろみをつけ過ぎると、喉に食べ物が残り(咽頭残留)、後から誤嚥を引き起こす原因になる。
- 個人の飲み込む力に合わせた適切な濃さに調整すること。
- 「だま」を徹底的に避ける
- 溶け残り(だま)は、食感を損なうだけでなく、喉に詰まる窒息の原因になるため、完全に溶かすこと。
- 水分不足に注意
- 飲みにくい濃さだと水分摂取量が減り、脱水につながる可能性がある。
とろみ剤の選択
安全な介護食のためには、専用の「とろみ調整食品」の使用が推奨されます。
| 種類 | 特徴 | 介護食への適性 |
| とろみ調整食品 | 唾液で薄まらない。加熱不要で、入れた分だけ濃くなるため調整が容易。 | 推奨 |
| 片栗粉 | 冷めると水っぽくなる、または唾液でサラサラに戻る性質がある。 | 非推奨 |
とろみの濃度の目安
専門家(日本摂食嚥下リハビリテーション学会)による分類では、
嚥下機能に応じて以下の3段階を目安とします。
薄いとろみ(Mildly thick):
ストローで容易に吸える軽度な方向け。
スプーンを傾けるとすっと流れ落ちる。
ストローで容易に吸うことができる。
フォークの歯の間から素早く流れ落ちる。
中間のとろみ(Moderately thick):
細いストローでは吸うのに力が必要な、最も一般的に使われる濃さ。
スプーンを傾けるととろとろと流れる。
ストローで吸うのは抵抗がある。
フォークの歯の間からゆっくりと流れ落ちる。
濃いとろみ(Extremely thick):
スプーンで「食べる」濃さ。重度な方向けで、ストローは不向き。
スプーンを傾けても形状がある程度保たれ、流れにくい。
ストローで吸うことは困難で、スプーンの使用が適切。
フォークの歯の間から流れ出ない


参考:日本メディカルニュートリション協議会 摂食・嚥下障害Website
性状(視覚・感覚)による判断
現場での日常的な判断基準として最も重要視されるのは、以下の様な目視による性状です。
カップへの付着: カップを逆さにした後、液体がカップ全体にコーティングしたように残るか、または流れ出ないか。
スプーンからの流れ方: スプーンを傾けたときに、どれくらいの速度で、どのような形で流れ落ちるか。
ストローでの吸引: ストローで吸うことができるか、抵抗があるか、全く吸えないか。
フォークからの流れ方: フォークの歯の隙間から液体がどのように流れ落ちるか。
とろみ剤 失敗しないための裏ワザ・コツ
1. ダマ(溶け残り)を防ぐ混ぜ方
| コツ | 詳細 |
| かき混ぜながら「少しずつ」投入 | 液体をかき混ぜながら、とろみ剤の粉末を少しずつ、連続して(何回かに分けずに)加えます。 |
| 手早く全体に混ぜる | 加えたらすぐに、30秒以上を目安に素早く混ぜて全体に拡散させます。ゆっくり混ぜると水分を吸ったところからダマになりやすいです。 |
| 混ぜ方に「前後」の動きを加える | ぐるぐる円状に混ぜるだけでなく、スプーンを前後に動かす動きも加えると、容器の中央に粉末が集まるのを防ぎ、均一に混ざります。 |
| ミニ泡だて器やシェイカーを使う | スプーンよりも、100円ショップなどで手に入るミニ泡だて器を使う方が、手早くきれいに混ざります。また、シェイカーで振るのも有効です。 |
| 「先入れ」も試す | 飲み物を注ぐ前に容器に粉末を入れておき、後から飲み物を一気に注いで、水流で溶かしながらすぐに混ぜる方法も混ざりやすいとされます。 |
2. とろみをつけ過ぎないための時間管理
とろみ剤は、入れてすぐに最終的な濃さになるわけではありません。焦って追加すると必ず濃くなりすぎます。
- 時間差を待つことが最大のコツ
- とろみ剤は、混ぜた直後よりも、5分~10分程度置いた後に粘度が安定して強くなります。
- 「とろみがつかない」とすぐ判断せず、必ず時間をおいてから硬さを確認し、濃さが足りなければ追加します。
3. とろみがつきにくい飲料への対応
牛乳、流動食、果汁飲料など、水以外の成分(タンパク質や脂質など)を含む飲料は、とろみがつきにくい・時間がかかる傾向があります。
- 「二度混ぜ法」を試す
- 飲料を混ぜながらとろみ剤を投入し、約1分混ぜます。
- 5分~10分そのまま置きます。
- 再度約1分間よく混ぜます。
- これにより、とろみがつくスピードが早くなり、安定しやすくなります。
- 熱すぎる食品は冷ます
- とろみは温度が高いとゆるく感じられる性質があります。
- 熱い飲み物も、口に入る温度(40℃程度)に下がると、想定していたよりも濃くなっている場合があります。飲む前に温度が下がってから濃さを確認しましょう。
4. 安定した濃さにするための準備
毎回同じ濃さにするためには、「計量」と「確認」が不可欠です。
- 必ず「すりきり」で計量する
- 「スプーン大盛り」と「すりきり」では量が大きく変わり、濃さが不安定になります。毎回同じ計量スプーンを使い、「すりきり」で計量する習慣をつけましょう。
- 飲む直前に再確認する
- とろみがついた後でも、飲む前に再度軽くかき混ぜることで、とろみの状態がより均一になり安定します。
情報源
【嚥下食】介護のとろみ剤の適切な使い方と注意点について|まごころ食材サービス
編集長が専門家に直撃!「とろみ剤」の正しい使い方を知って家族みんなで安心しておいしい食事を|介護ポストセブン
まとめ
とろみ剤は誤嚥のリスクを減らし、安全な食事摂取を可能にすることで、結果的に介護者の負担軽減に繋がります。
とろみを使用することは介護の手間を増やすことには変わりありません。
とろみをうまく溶かす方法は早く、安全にするコツがありました。
編集長が専門家に直撃!「とろみ剤」の正しい使い方を知って家族みんなで安心しておいしい食事を|介護ポストセブンこのサイトによると、炭酸水にとろみをつけることで新しい食感を楽しむことができたそうです。
とろみを楽しんで食事が美味しくなるといいですね。

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