
在宅でよく見かける浮腫ですが、緊急性がある場合もあります。浮腫に随伴する症状で判断してください。
浮腫をきたす主な疾患と随伴症状
①心不全増悪 : 息切れ 咳 体重増加 両側性
*息切れと咳は横になると増悪
②腎不全増悪 : 乏尿 蛋白尿 両側性
③肝不全増悪 : 黄疸 腹部膨満感 両側性
④薬剤性 : 両側性
⑤深部静脈血栓症 : 色調変化(発赤〜蒼白) 痛み
⑥肺塞栓症を伴う深部静脈血栓症 :
色調変化(発赤〜蒼白) 痛みに加え胸痛、息切れ、咳嗽、血痰、意識消失
⑦蜂窩織炎 : 発熱 片側 境界明瞭な発赤 痛み 熱感
⑧アレルギー性 : 蕁麻疹 呼吸苦 全身性
在宅でよくある浮腫
①廃用性浮腫 : 痛みや麻痺などによる活動性低下

②薬剤性浮腫 : 全ての薬で浮腫をきたす可能性
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
- 降圧薬 : カルシウム拮抗薬、β遮断薬
- アンギオテンシン変換酵素阻害薬
- 甘草を含む漢方薬
- ステロイド
- 血糖降下薬 : ピオリタゾン塩酸塩
- 制吐薬 : ドンペリドン メトクロプラミド
- 向精神薬 : クロルプロマジン ハロペリドール
まとめ
在宅で生活している高齢者は浮腫の原因を複数持っている場合があるので、多角的に判断しましょう。
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