この本は、以下のような方におすすめです。
- 同居していない両親に介護が必要になった方
- 認知症の具体的な対応を知りたい方
- ICTを活用した介護を知りたい方
におすすめです。理学療法士の視点からも、ICTを活用した介護は非常に学びが多く、今後の介護の標準となる可能性を感じています。
工藤広伸さんは、ご自身の介護経験を活かし、介護に関する情報を幅広く発信されています。書籍では、離れて暮らす親の介護のコツ、認知症ケアの知識、お金の管理まで、具体的なアドバイスが満載。
親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと
1章から6章までの目次は以下の通りです。
1章 親の様子がおかしいな?と思ったら
- 認知症とはどんな病気?
- 認知症の種類と症状
- 認知症の初期症状チェックリスト
- もしかして認知症?と思ったら
- まずは相談窓口へ
- 認知症の診断を受けるには
- 介護保険サービスとは
- 介護保険の申請方法
- 地域包括支援センターとは
- 認知症カフェとは
- 認知症の人と接するときの心がまえ
2章 介護の始まり、まず知っておきたいこと
- 介護は突然やってくる
- まずは親の気持ちを受け止める
- 介護の主体者は誰?
- 家族だけで抱え込まない
- 介護チームをつくろう
- ケアマネジャーとは
- ケアプランとは
- 親の情報を共有する
- 介護に必要な手続き
- 介護サービスの利用開始
3章 離れて暮らす親と気持ちよく過ごすための心得
- 離れていてもできること
- 親とのコミュニケーションのコツ
- 親のペースに合わせる
- 同じことを何度も聞かれたら
- 約束事は具体的に
- 感情的に叱らない
- できないことを責めない
- 変化に気づくアンテナを張る
- 定期的な連絡と訪問
- 無理のない範囲で関わる
- 感謝の気持ちを伝える
4章 離れて暮らす親の介護の「お金」のこと
- 介護にかかるお金の種類
- 介護保険でまかなえる費用
- その他の公的支援制度
- 親の年金と貯蓄の確認
- 親のお金の管理方法
- 成年後見制度とは
- 家族信託という選択肢
- 介護費用を抑える工夫
- 医療費控除について
- 相続に備えて知っておきたいこと
5章 離れた親を見守る「認知症介護」ツール
- 見守りカメラ
- 緊急通報システム
- GPS見守りサービス
- スマートスピーカー
- センサーマット
- 服薬管理支援ツール
- 配食サービス
- 移動支援サービス
- 地域で見守る仕組み
- ITツールを活用する際の注意点
6章 亡くなる前と後にやるべきこと
- 終末期医療とケア
- 本人の意思を尊重する(リビングウィル、エンディングノート)
- 延命治療について考える
- 葬儀の準備
- 遺品整理
- 相続手続きの流れ
- 各種名義変更手続き
- 保険金の手続き
- 遺族年金について
- 気持ちの整理とグリーフケア
以上となります。具体的な方法も書かれているので、少しでも気になった方はぜひ読んでみてください。きっと参考になると思います。
ブログもあります
工藤広伸さんのブログ「40歳からの遠距離介護」は、離れて暮らす親御さんの介護に悩む方への心強い情報源です。認知症ケア、施設探し、心の支えなど、遠距離介護のあらゆる課題を丁寧に解説。ご自身の体験に基づいたアドバイスや役立つアイテム紹介も。定期的に更新される記事で、きっと必要な情報が見つかるはずです。
私が読んだ他の書籍

この本の内容を仕事で活かすと
訪問リハビリで関わる方にも、この本で学んだICTを活用した介護をご提案することがあります。
しかし、ICT機器が全くないご家庭に導入するには、ハードルが高いと感じています。
特に70歳以上の方の中には、最初から使うことを諦めているように見える方もいます。
確かに、スマートフォンを全く使ったことがない方が、いきなりICT機器を使いこなすのは難しいでしょう。
前向きなアプローチ:小さな成功体験から
【家族介護のヒント】70代以上の親へのICT導入、焦らず小さな一歩から始めませんか?
親御さんの介護が始まり、ICT(情報通信技術)の活用も選択肢の一つとして考えられるかもしれません。便利な一方で「うちの親には難しそう…」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に70代以上の方にとっては、新しい機器の導入に抵抗があるのは当然のことです。
まずは「できること」から
そこで大切なのは、ハードルの低いシンプルな機器やアプリから試していただくこと。例えば、
- 離れて暮らすご家族とのビデオ通話アプリで、気軽に顔を見ながら話す
- 安否確認ができる見守りセンサーで、離れていても安心できる環境を作る
など、目的を絞った導入から始めるのがおすすめです。「これなら簡単!」という成功体験が、次のステップへの自信につながります。
実際の「声」が力になる
もし周りにICTを活用しているご家族がいらっしゃれば、ぜひ話を聞いてみてください。
「〇〇さんのご家族は、このアプリで毎日連絡を取り合って、安心できるようになったそうですよ」といった具体的な話は、イメージしやすく、親御さんにも伝わりやすいかもしれません。
焦らず、可能性を信じて
ICTの導入は、それぞれのペースが大切です。すぐに効果が出なくても、焦らずに、ICTが生活をより豊かに、そして安心に変える可能性を伝えていくことが大切です。
小さな一歩が、きっと大きな変化につながると信じて、できることから試してみませんか?
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