


ワークマンの暑熱バンドは、手首に巻くだけで熱中症のリスクを検知し、
LEDの光と振動で知らせてくれる便利なアイテムです。
この暑熱バンドが、日常生活における熱中症対策にどれほど効果があるのかを検証しました。
暑熱バンドの熱中症の測定方法
私たちの体の温度には、皮膚の表面の温度(皮膚温)と、体の内部の温度(深部体温)があります。
このうち、脳や内臓などの大切な器官の温度である深部体温は、外の暑さや寒さの影響を受けにくく、常に一定に保たれています。これは、内臓が正常に働くために非常に重要です。
もし、この深部体温が上がりすぎてしまうと、体にとって非常に危険な状態になります。
ミツフジという企業が、「脈波の情報から深部体温の上昇量を推定する」という画期的な新しいテクノロジーを開発し、それをクリアしました。
そして、ワークマンの暑熱バンドには、このミツフジの高度なアルゴリズムが応用されているのです。
今年の夏も暑い‼︎
「今年の夏は、去年よりも一段と暑く感じるなあ…」と感じるのは、もしかしたら私だけではないかもしれません。そういえば、去年も同じように言っていたような気もします。
屋外で作業される方はもちろんのこと、意外にも室内で過ごしている方も熱中症になることがあります。
特に注意したいのは、もともと体調が優れない方です。熱中症の初期症状である頭痛や倦怠感が、普段の体調不良と区別しにくいため、本人でさえ熱中症だと気づかないことがあるのです。
自分が気づかないことは、一緒に暮らしている家族にとっても、さらに分かりにくいものです。だからこそ、普段からの体調管理と、熱中症に対する意識が大切になりますね。
そこで注目したいのが、この暑熱バンドです。
税込1900円という手頃な価格ながら、あなたの状態をLEDの色で分かりやすく知らせてくれます。
黄色は注意、赤色は警告を示し、さらに見ていなくても振動(バイブレーション)で危険を知らせてくれるのです。
箱の中身

この暑熱バンドの中身は、本体(ベルトとセンサー)と充電器(専用アダプタ)のたった3つの部品で構成されています。シンプルで、誰にでも使いやすそうです。
本体の素材にはABS樹脂、バンドの素材にはTPUが使われています。
電源のオン・オフはとても簡単です。3つのLEDライトが並んでいる部分にタッチスイッチがあり、3秒以上触れるだけで電源が入ります。切るときも同様です。
バッテリーは、1時間の充電で約12時間も使用できるため、一日中装着しておくことができます。
また、生活防水機能が付いているので、多少の雨や汗は気にせず使えます。ただし、完全防水ではないので、水没させるような使い方は避ける必要があります。
実際つけるとこのぐらいの大きさ

この暑熱バンドはコンパクトな設計なので、腕につけても邪魔になりにくそうです。
左右どちらの腕にも装着可能で、例えば、左手に腕時計をしているなら、右手に装着するといった使い分けもできます。
畑作業でくわを振る際にも、この暑熱バンドは邪魔にならずに使えそうです。
しっかりとバンドを固定しても、装着感が気にならないほど本体重量はわずか7.5gと軽量です。
実際は農作業では大人、USJで子供が使用
屋外で農作業をした時(大人)、USJで子供が装着した時(子供)に実際の使用した感想をお伝えします。
農作業
検証日は7月中旬、午前10時、畑の気温はすでに31度に達していました。
私はスイカの収穫と片付け作業を約40分行いました。スイカやコンテナを持つ際も、暑熱バンドが作業の邪魔になることはありませんでした。
作業時間が短いと判断し、この間は水分を摂取せず、帽子も着用していませんでした。そのため、汗が大量に流れ、暑熱バンドの中が濡れてしまっているのが目視できる状態です。これは少し心配ですね。
しかし、この作業中、暑熱バンドのLEDの色は変わらず青色のままで、バイブレーションによる警告もありませんでした。
スイカを知人に渡すために寄り道した後、家に帰ってからも水分を摂らずにスイカを暗室に運びました。
作業を終え、クーラーの効いた部屋で椅子に座って涼んでいると、なんと暑熱バンドのLEDが黄色に点灯し、バイブレーションも作動しました。
この時、暑熱バンドは暑熱環境の外でも、通常時にアラートを検知してしまう場合があることに気づきました。つまり、クーラーが効いた部屋では使えないようです。

幸い、私自身は特に症状はなく、水分を摂って安静にしていると、LEDは再び青色点滅の状態に戻りました。
結果:今回の農作業において、暑熱バンドは熱中症の危険を示す反応はありませんでした。
USJ
この日は8月の土曜日。翌日の天気予報サイトで大阪の最高気温を調べると、なんと37.8度という猛暑日でした。そんな中、私はUSJへ行ってきました。
USJにはクーラーが効いた屋内アトラクションもありますが、人気のアトラクションは、順番待ちの列が屋外に伸びていることがあります。
開園直後からいくつかのアトラクションに乗り続けましたが、人気アトラクションの待ち列に並んでいる時に、暑熱バンドが反応する場面がありました。
そのアトラクションは『鬼滅の刃 XRライド ~刀鍛冶の里を疾走せよ~』。前日に待ち時間を確認したところ、150分待ちと表示されるほどの人気ぶりです。鬼滅のアトラクションの順番待ちは屋外で、この日の待ち時間は100分でした。その待ち時間に、暑熱バンドがバイブレーションで反応したのです。
それまでも、スポーツ飲料を飲んだり、クーラーの効いた場所で休憩するなど、熱中症対策はしていました。しかし、そこはUSJ。前日の夜は子供がなかなか寝てくれず、食事も混雑していてスムーズに摂ることができませんでした。寝不足と休憩不足というコンディションで、100分もの屋外での待ち時間だったことを考えると、この程度の反応で済んで良かったのかもしれません。
その後、一旦クーラーの効いたレストランで食事をし、しっかりと休憩を取ってからは、暑熱バンドは何も反応しませんでした。
結論
メリット
- 熱中症の初期症状にいち早く気づき、対応できる可能性があります。
- LEDの光とバイブレーションで、危険な状態が視覚的かつ触覚的に分かりやすいです。
デメリット
本体とリストバンドの間に水分(汗など)が入り込むと、タッチスイッチが反応しなくなるため、こまめに拭く必要があります。
実は、使用できる状況にいくつかの制限があります。
搭載されているアルゴリズムの関係で、
12歳未満の方は使用できません
屋内での使用は推奨されていません
飲酒時や疲労時には、熱中症と関係なく反応してしまうことがあります。
結論
クーラーの効いた部屋にいる高齢者には使えない。
クーラーが苦手であまり付けない高齢者や屋外で作業をする高齢者におすすめです。
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